桜100周年記念事業 NEWS LETTER Vol.2

2013年1月14日発行

皆様方におかれましては、新年をお健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。

昨年は桜寄贈100周年の記念行事に皆様方から多くのご支援を賜り有難うございました。お陰様で当商工会財団が、ワシントン日本商工会と共にニューヨーク日本商工会議所及び在米日本大使館などの協力を得て進めてきた“桜100周年記念事業”は多くの方々からご好評を頂きました。これもひとえに皆様方のご協力の賜物と、改めて御礼を申し上げます。

既にご案内の通りこの記念事業には、5つのプログラムがありますが、それぞれの昨年12月末時点での状況を以下ご報告させて頂きます。

今後、継続プログラムの進捗につきましては、ニューズレターとウェブサイト(www.jcawf.org )により報告致しますので、そちらをご覧になって頂ければ幸いです。これからも関係者一同努力して参りますので、皆様方のご支援、ご協力を宜しくお願い致します。

 ワシントン日本商工会財団理事長  大出 隆

各事業のアップデート

本事業では、モーリーン&マイク・マンスフィールド財団の協力を仰ぎ、米国の産官学で活躍する若手専門家を中心に、「進化と繁栄を共有するためのマンスフィールド財団タスクフォース(以下、タスクフォース)」を結成、日米関係の将来像構築に向けた提言を策定してきました。昨年6月6日には、日米関係に対するビジョンの草案について、キャピトル・ヒルで「中間発表会」を開催しました。この草案の内容は、「現代日米ビジョンの構築」と題する提言書としてとりまとめられ、11月に日本語・英語の二カ国語で発表されました。提言の内容は、日米両国の経済を強固で活力あるものにするため、先進的かつ戦略的な取り組みを行うというものであり、タスクフォースのメンバー7名による具体的な提言が掲載されています。

日本語版:http://mansfieldfdn.org/japanese-2/

英語版:http://mansfieldfdn.org/program/dialogues/u-s-japan-task-force/

11月29日から12月5日にかけては、トーマス・シーファー前駐日米国大使を含むタスクフォースの一行が、提言書発表のため札幌・仙台・名古屋・大阪・京都・熊本の6都市を訪問しました。各地で政財界やマスコミとのディスカッションに加え大学での公開セミナーを開催し、将来の日米関係について、積極的で建設的な議論を交わしました。

本事業は、提言書の作成、ワシントンDCおよび日本各地での発表会開催と、一定の成果をあげ終了することができました。しかし真の成果は、米国の次代を担う日本研究家をこうした形で支援できたことにあったものと考えています。桜100周年を機に当商工会財団が蒔いた種が芽生えた今、それをどう育成していくべきなのか、皆様と一緒に検討していきたいと思っています。

(参考)マンスフィールド財団の提言タスクフォースウェブページ

Mansfield Foundation Task Force on Crafting a Contemporary U.S.-Japan Vision for Shared Progress and Prosperity

公式サイト: http://mansfieldfdn.org/program/dialogues/u-s-japan-task-force/

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次世代の日米関係を担う人材を育成し、パートナーシップの基盤をより強固­なものにするため、日本語を話せる米国人を育成することは大変重要な課題になっています。当商工会財団では、米国での日本語教育を多面的に支援していくことにより、米国の次世代を担う若者に日本という国やその文化を知ってもらい、それを日本語学習への関心に繋げ、更に彼らに日本語を活かしたキャリアを考える機会を提供するという一貫した流れを持った4つの個別事業を構築しました。これらについての活動状況を報告致します。

① 日本語を学習する米国人学生と日本の企業人事担当者が集うシンポジウム

“Global Opportunities through Japanese Language”

日本語を学ぶ米国人学生たちは、「日本語の習得に多大なる時間と労力を費やしてもその先には何があるのかわからない」という漠然とした不安を抱え、そのことが彼らを悩ます大きな問題になっています。一方、グローバル化を目指す多くの日本企業は、「日本語ができ」て「日本が好き」な米国の若者に潜在的な関心を持ってはいるものの、実践的な採用のノウハウは不足しています。こうした現状の打開策を探るべく、昨年4月7日、日本語を学ぶ学生・日本語教師・日本企業の情報交換とネットワーキングを目的として、“Global Opportunities through Japanese Language”と題したシンポジウムを開催しました。当日は、米国の高校生・大学生・教員・企業関係者など300名以上がワシントン・コンベンション・センターに集いました。会場では終日興味深いプレゼンテーションとパネルディスカッション、ネットワーキングイベントが行われ、活発に意見の交換が行われました。

官・民・学の垣根を越えた今回のシンポジウムは、参加した多くの学生や教師から絶賛を受け、終了後には次の開催を求める強い声があがりました。この盛り上がりが意味することは、ビジネス界との連携を可能にし、情報交換ができる今回のようなイベントが、まさに日本語の学習者や教育者が求めていた場であったのだと思っております。参加された皆様のご協力でシンポジウムは大きな成果を上げ無事終了致しました。今後も何らかの形で日本語を学ぶ学生・日本語教師・日本企業の情報交換等を継続出来るよう検討を続けます。

今回のシンポジウムの詳細は、ワシントン商工会会報2012年5月号『シンポジウム開催のご報告』をご参照ください。 http://jcaw.org/main/wp-content/uploads/2012/05/NewsLetter_0512_secured_revised0510.pdf

シンポジウムの様子(動画)はこちらをご参照下さい。

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② ワシントンDC日米協会主催「さくらまつり」日本語テントの設置

ワシントンDC日米協会(以下日米協会)が昨年4月14日に開催した「さくらまつり−ストリートフェスティバル−」の一角に、「Let’s Learn Japanese 日本語できます!」テントを設置しました。本テントでは、「日本語できます」というおそろいのTシャツを着たボランティアが、ひらがな、カタカナ、漢字の由来、習字や日本のゲームなどを来場者に紹介し、日本語の面白さを実際に体験してもらいました。

ボランティアの皆様はテントを訪れる人たちに熱心に対応し、テントの周りは終日多くの人で賑わいました。「さくらまつり」では、日本語教育分野に特化した出展が今回初めてだったことも幸いし、予想を大きく上回る5000 人以上が来場しました。日米協会の日本語教室の料金が無料になる抽選会には800人以上が応募し、くじ引きの列は途切れることがありませんでした。

こうした反響を受け、今年のさくらまつり(4月13日開催予定)においても日本語テントを出展する計画になっています。今年も多くの方々に日本語への興味と理解を深めて頂きたいと思います。

日本語テントの詳細につきましては、ワシントン商工会会報2012年5月号『「ワシントン日本商工会ファウンデーション日本語テント「Let’s Learn Japanese 日本語できます!」』をご参照下さい。

http://jcaw.org/main/wp-content/uploads/2012/05/NewsLetter_0512_secured_revised0510.pdf

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③ サクラグラント

サクラグラントは、ワシントンDC地域(ワシントンDC、メリーランド、バージニア、デラウェア各州)、ニューヨーク地域(ニューヨーク州、コネティカット州、ニュージャージー州)にある、K-12レベルの公立、私立、チャーター、マグネットスクールの日本語教育や日本文化教育の支援を目的に設立されました。

昨年春、当該地域の約200校に対してグラント公募の案内を送り、6月に受付を締め切りました。その後9月にグラント委員会により31校に対するグラントが決定し、各学校に通知されました。10月には以下の全ての学校にグラントが渡されました。

サクラグラントは、2012年より5年間にわたって公募を続ける方針です。また本グラントの発足は、11月にフィラデルフィアで行われた全米日本語教師会においても言及され、日本語教師の方々から感謝の声も多く頂いております。次回以降のニュースレターでは、本グラントを授与された学校や教師の方々からのフィードバックを紹介する予定です。
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④ ジャパンボウル支援

日米協会が主催する、全米高校生の日本と日本語に関するクイズ大会「ジャパンボウル」は昨年、20周年を迎えました。このユニークなイベントの更なる発展を見据え、大会のインフラと運営を強化するため、財政支援を行いました。

その支援を受け、日米協会がジャパンボウルのマーケティングとブランドイメージ確立のために作成したのが、下記リンク先のプロモーションビデオです。本ビデオは今後、ジャパンボウルの紹介用として幅広く活用される予定です。

ジャパンボウルのプロモーションビデオ(動画)はこちらをご参照下さい。

Supporting Japanese Language Education (English)

ジャパンボウルのプロモーションビデオ (続き)

Students and Teachers talk about the Japan Bowl

National Japan Bowl Documentary

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日本から贈られた桜が毎年美しい花を咲かせるワシントンのタイダル・ベイスンには、今もなお1912年に贈られた桜の原木が残っています。当商工会財団は、日本政府・在米日本大使館等のイニシアチブにより、タイダル・ベイスンを管理する米国の国立公園局(NPS)及びナショナルモール信託基金の管理下で行われる景観整備事業を資金面でサポートします。昨年4月8日に行われた、NCSS(National Conference of State Societies)主催の日本灯籠の火入れ式では、臨席された藤崎駐米大使(当時)が本景観整備事業の内容を発表されました。日本風の景観を作りだすために、原木周辺に遊歩道を設け、1954年に日本から贈られた灯籠の周辺に石を配置するなどの具体的デザイン作業が進められております。

本事業は、桜100周年を首都ワシントンのみでの行事ではなく全米に広げたいという趣旨のもとでスタートしました。在米日本大使館のイニシアチブを当商工会財団がサポートし、米国植樹団体などからの協力を得て、全米各地で植樹が行われています。昨年12月末までにグラントは11都市に渡され、更に6都市が審査中です。(以下表参照)植樹は各都市の象徴的な場所 (州・市庁舎、目抜き通りなどが中心) の他、大学などの教育機関にも行われ、今後もその数は増えていく予定です。

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20年以上にわたり開催されているワシントンDCのメインイベントの一つ「全米桜祭り」には、毎年2週間の会期中、約100万人が来場します。その間様々な形で日本に対する注目が集まります。桜100周年にあたる昨年は、3月20日から4月27日の5週間に渡り開催されました。当商工会財団は、この全米桜祭りを支援するために、全米桜祭りを実施する全米桜祭り協会(NCBF)及び、州協会全米協議会(NCSS)に対して寄付を行いました。この支援は引き続き行われる予定です。

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Photo provided by NCBF

National Cherry Blossom Festival (NCBF)

National Conference of State Societies (NCSS)


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